Colle Santa Mustiola
(コッレ・サンタ・ムスティオーラ/トスカーナ)



コッレ・サンタ・ムスティオーラのワインはこちから



収穫が終わった、ちょっと寂しげな畑です。




徹底的な選別を行い、生っているブドウの半分近くが
捨てられれています。

もったいないのですが、ワインの凝縮感が生まれます。




軽く破砕されます。




エルトリア時代の古墳を一部カンティーナとして使っています。




2004年のワインをテイスティングします。




良いブドウの説明をする、チェンニさん。



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訪問日は、午後から収穫を手伝う予定でしたが、午前のフォルトゥーナが長引き、
また道を間違えてしまい、到着が大幅に遅れてしまいました。
ちょうど蔵に到着すると、最後の収穫ブドウが運ばれてきたところでした。

畑を歩いてみるみると、収穫の最後に雨があったということもあり半分くらいは捨てられていました。
ここでは夏場に極端なグリーンハーベスト(木に房の小さいもののみ2〜3房のみ)を行うので、
収穫時にもブドウは木に少ししかなっていません。
それ大幅に捨ててしまうのですから、恐れ入ります。
あの凝縮したワインに仕上がるのも納得です。

実際に搾ったばかりのマスト(ジュース)を飲ませて貰いましたが、これが「旨い!」
甘くて美味しいだけではなく、
この時点から「エレガンス」を感じさせる「フルーツ」と「酸」が、ビッシリ詰まった液体なのです。
「これは衝撃的ですよ!」
ジュースの時点で、ここまでに「スケールがある」ものを味わったことがありません。

そして、今回蔵で2003年のワインテイスティングしました。
綺麗なフルーツ、キメのあるタンニン、そして柔軟性のある酸がバランス良くあり、
ちょうど2000年と2001年の中間的なワインに仕上がるのではないかと思います。
日本へは年末以降の入荷となります。
早い時期から楽しめ10年以上の熟成が期待できそうです。
年々、クリーンな「エレガンス」が向上しています。
「ポッジョ・アイ・キアリ」のファンのみなさん、もうしばらくお待ち下さい。

2004年のバリックも2001年のようなクラシックなスタイルになると思いますが、かなりの仕上がりです。
どう仕上がるのか期待でいっぱいです。


古代より歴史のある「キュウジ」の町にある蔵です。
カンテイーナ(醸造所)の地下の一部はエルトリア時代のもので、バリカイアと瓶貯蔵庫として使われています。
レオナルド・ダ・ヴィンチの書いた絵地図が飾られ、「ポッジョ・アイ・キアリ」のラベルにもなっています。
鳥瞰図と言われる図法で、近くにある湖を描いたもので、今の航空写真と比べても遜色ないそうです。
またダ・ヴィンチによるワイナリーの企画書が保存されています。

600万年前、この場所は海の底だったそうので、
貝の化石が多い地質で、道路に面した土手を見ると石や貝が堆積し、畑も砂や石が多く、
貝(特にカキ)の化石がたくさんありました。
そのため土地がまだ若いので力があると言うことも説明してくれました。

あまり広いとは言えない5ヘクタールの畑には、
約28種類のサンジョベーゼのクローン(またまた増えました)が区画ごとに別々に植えられています。
僅かにコロリーノも植えられています。

しかも1本の木から収穫されるブドウは僅かに500〜700グラムです。
これだけ収量が押さえているワイナリーはイタリア、いや世界的に見ても滅多にありません。

畑の手入れは行き届いており、養分を与えるために葉はやや多めに茂っていました。
8月上旬にぎっしりとブドウの粒の付いた房から順に約70%を切り落とし、
また風通しを良くするために、ブドウの粒をも切り落とし、良い粒と粒の間に隙間を作って残します。
そして、それらを十分に熟させます。
それが1本の木から500グラムしか採れない理由です。
常に完璧を目指す、妥協を一切許さないワイン造りがそこにあります。
アグロモには、畑のスペシャリスト・フェデリコ=クルタス
(ピエモンテの「アンジェロ・ガヤ」で、畑の責任者を務めていた凄い男)

そしてエノロゴには、知識豊かなで腕利きのアッティリオ=パリを起用し、
助言を求めながら、畑・醸造の管理を行っています。

サンジョベーゼの収穫は「メルロ」などと違い時期がかなり遅く、リスクが多いそうです。
しかも危険を冒してまでも、完熟させるために、かなりの遅摘みを行います。
毎年早くとも9月末から10月になるそうです。
そして長年研究し28種類植えられている「サンジョベーゼのクローン」をクローンごとに収穫し、
木樽でアルコール発酵した後、
バリック(現在は50%新樽、少しずつ新樽率を上げるそうです)で、マロラクティック発酵を行います。
16ヶ月間バリックで熟成させてから、ステンレスタンクでいよいよ28種類のサンジョベーゼがブレンドされます。
その後、再びバリックで少し熟成させ、そして瓶熟させてから出荷します。

実際、現地でクローンごとにバリックから試飲しましたら、
個性の違いがあまりにも千差万別で驚いたことを今でも覚えています。
煮詰めた甘いジャムのような香りに、ソフトで柔らかい味わいのクローンもあれば、
反対にこれが本当に「サンジョベーゼ」と思ってしまうほどスパイシーな香りのものもありました。

皆さん、その素晴らしい個性が合わさって奏でる、複雑性豊かなワインをご想像下さい!!

チェンニさんの友人である、テナー歌手のアンドレア=ボチェッリさんが、このワインの大ファンだそうで、
彼曰く「ポッジョ・アイ・キアリには、音楽が流れている。
そして、その奏でるメロディに感動する」と仰っているそうです。
是非、彼の歌声と「ポッジョ・アイ・キアリ」のハーモニーをご堪能して下さい。
この壮大なスケールのワインには、彼の歌声と同じく、愛情というような、優しさ、
柔らかさがあり、そして生きている喜びを表現しているかのような「強い光」を放っています。

お食事には、とびっきりのお肉(ご当地ではフィオレンティーナと言われています)を用意して、
贅沢なディナーを楽しみましょう。
レストランで合わせるなら、「鴨肉」料理や「蝦夷鹿」のローストなどのお料理が絶品です。
ぜひ合わせてみて下さい。
素晴らしいひとときを最高に演出してくれるに違いありません。


2000年は、いつも以上に華やかな、甘いバニラの香りと、果実味ののった、柔軟性のある仕上がりで、
早い時期から美味しくいただけるスタイルでしたが、
2001年は、その2000年の「品位」、「柔軟性」を失わず、
あの超大作95年の「存在感」とそれ以上の「複雑性」を兼ね備えて、更にスケールアップした味わいがあります。

決して邪魔をすることのない、上品で複雑な樽香と凝縮した、クリーンなフルーツの香り。
そして、スケールの大きさを感じさせる「ハリのある、エレガントな酸」と「キメの細かい、繊細で柔軟なタンニン」は、
圧倒するボリューム感を醸し出し、素晴しく複雑性のある香りと味わいを奏でています。
ワインの柱である「芯力」が、今までのものとは全く違います。
古典的なタイプなので、熟成してこそのワインだとは思いますが、ぜひお試し下さい。
これを少なくともヴィンテージから10年熟成させることが出来れば「偉大なワイン」に仕上がると確信しております。

95年の素晴らしさには、飲むたびに感動させられます。
このワインとの出会いは、6年くらい前に遡らなければなりません。
定例のワイン会でブラインドで飲んだのですが、衝撃的でした。
「繊細で大きなフルーツ、酸の芯力、柔軟でキメのあるタンニン、そして圧倒する存在感」
チェンニさんは、本当に良くなるには、あと10年から15年の熟成が必要だと仰っていました。
98年は良い熟成を重ねています。
デキャンティングしてから、じっくりとお楽しみください。
今後も大いに熟成を重ねていきます。


<試飲ワイン>

Poggio Ai Chiari I.G.T 2003
Poggio Ai Chiari I.G.T 2004 <From Barrique>
Sangiovese 2005 <From steel tank/Before the fermentation>
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